メールからFAX送信

XBee イベントデータを FAX で送信するアプリケーション例に続いて、今回はメールで送信したテキストを FAX で出力する利用方法を紹介したいと思います。今回は fax_submit() Lua ライブラリ関数を使用したユーザースクリプトを作成することなく、DeviceServer のデフォルト機能だけを使用して、メールで送信したテキストデータを自動でFAX送信します。メール送信元の端末 はノートパソコンや PDA など、なんでも構いませんが今回は iPod touch を使用した例を紹介します。

メモアプリなどで、FAX送信したい内容を記述したテキストを用意します。もちろんメーラーから直接FAX本文を記述しても構いません。

下の矢印ボタンを押して”メール”を選択します。

メールの送信先には DeviceServer のメール設定で指定した POP メールアカウントのメールアドレスを指定します。メールの件名を $FAX$ にして、DeviceServer にFAX 送信メールコマンドであることを指示します。メール本文1行目に、認証用のセッショントークン文字列を指定します(後述)。2行目には FAX 送信先電話番号を記入します。メール本文3行目以降に書いてある内容が FAXで送信されます。

上記のメール1行目に指定したセッショントークン文字列は、予めサーバー側で作成している秘密のセッションになります。以下の様なスクリプトを (SERVER_START.Lua) に記述することで秘密のセッションを作成できます。

file_id = "SERVER_START"

--[[
******************************************************************************
このスクリプトは DeviceServer 起動時にコールされます
このスクリプトの実行は長くても数秒以内で必ず終了するようにしてください。
******************************************************************************
]]

--------------------------------------------------------
-- 認証を省略してアクセスするためのセッションを作成する
--------------------------------------------------------
if not create_session("abc123",true) then error() end

この場合には、メールコマンド実行後でもセッショントークン “abc123″ は常に有効で、いつでも使用することができます。セキュリティを向上させるときには、この様な秘密のセッションは作成しないで、メールコマンド $LOGIN$ を使用してユーザー名とパスワードを指定してその都度セッショントークン文字列をリプライメールで取得するようにします。この場合には、認証用のセッショントークンはデフォルトでは1度だけしか使用できないようになります。

メールを送信するとDeviceServer がメールを自動的に取得して、メールコマンド $FAX$ が実行されます。その後 DeviceServer はメールを送信してきた端末に対して、下記の様なリプライメールを送信してきます。

サーバー側で認証に失敗した場合や、FAX 送信ジョブを Microsoft FAX サービスに登録するのに失敗した場合には、エラー内容を記述したメールが送信されてきます。実際に送信された FAX は下記の様になります。

外出中にノートPC やスマートフォンから印刷したい場合に、ホテルの受付や駅、出張先などに FAX機がある場合には、直ぐに印刷することができますので大変便利です。サーバーPC のFAXモデムからの電話代はかかりますが、FAX用の有料専用サービスなどに比べると非常に安価に運用できます。またセットアップや使い方も簡単ですのでぜひ活用してください。

それではまた。

 

 

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